社会保険労務士福留事務所(Tome塾主宰者) 


 うちのカミさんの年金

 うちのカミさんは、典型的な消防婦です。
 つまり、かじ(家事)を生業としているということです。前回は私の40年前の年金が戻ってくるかという話をしましたが、その話をカミさんにしたところ、「あら、それでは私のも戻ってくるかしら」とにじり寄ってきました。話を聞くと、料理学校での花嫁修業(昔はこんな習慣がありましたね)を終了した後、ちょっとの間だけ、学校の仕事を手伝ったということらしい。でも、突っ込んで聞くと、学校の名前もあやふやだし、そこが適用事業所であって、厚生年金を払うべき社員であったのかもわかりません。
 こんなときは、せめて学校の名前とか住所らしきものがわかっていれば、そこの管轄の社会保険事務所に「厚生年金加入期間調査願」を出せばよいことは知っていましたが、とりあえず、黙って無視していました。
 ところがなんと、1月もたたないうちに、朗報が飛び込んできたのです。
 社会保険庁が58歳の誕生日を迎えた人へのサービスとしてはじめた「年金加入記録のおしらせ」がまいこんできました。
 「有限会社中野料理学院(今でもあるのかなぁ)、取得日42年4月1日、喪失日6月11日、加入月数2月」とあります。さらに、本人も忘れていたのですが、友達の両親がやっている小さな事務所にも、加入月数が23月ありました。
 結婚してまもなくしてからは、国民年金1号に任意加入していましたし、61年4月からは3号に、そして私の退職後は強制1号被保険者であり、既に老齢基礎年金の受給資格期間を満足しています。
 彼女は私と丁度5歳違いなので、私と同じように60歳から老齢厚生年金の報酬比例部分が、61歳からは定額部分が支給されます。もちろん、支給額はまだわかりませんので、早速、「年金見込み額の照会」を出しておきました。
 2年間あると、その部分が基礎年金にも反映されるので、6〜7万円にはなるかなぁと、このことは内緒にして、私一人でほくそえんでいます。年金は払うより、もらう話がいいですね。
「世の奥様方、独身OL時代の年金のもらい忘れはありませんか」、「世の旦那様、奥様のもらい忘れ年金を取り戻して、晩酌代を稼ぎませんか」
 Tomeさんが、知恵をかしますよ。

(No2.平成17年4月18日)

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